中1の英単語の覚え方|書くだけでは覚えられない?効率よく身につける方法

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中学校に入ると、覚えなくてはいけない英単語が一気に増えます。

中1になると学校で「英単語を覚えてきてください」と言われ、ノートに何回も書いて覚えようとする子も多いのではないでしょうか。

でも、何回書いても覚えられないという子もいます。

実は、私自身がそうでした。

私は中学生から英語を勉強し始めましたが、英単語を何回も書いて覚える方法では、ほとんど覚えられませんでした。

単語帳に並んだ英単語を、一つずつ暗記するのも苦手。

今振り返ってみても、私は単語帳を使って英単語を覚えた記憶がほとんどありません。

現役英語講師

こんにちは、はむ先生です。普段は大学生に英語を教えています。専門知識と指導経験をもとに、高学年・中学生の英語学習について紹介しています。

英語を教える仕事をしている人というと、もともと英語が得意で、単語もすぐに覚えられた人をイメージするかもしれません。

でも、私はそうではありませんでした。何度書いても覚えられないし、単語帳を見てもなかなか頭に入らない。

もちろん、単語を見て何回か書けば覚えられる人もいるでしょう。

でも、それで覚えられないからといって、「自分は英単語を覚えるのが苦手なんだ」と考える必要はありません。

英単語は、音・意味・文字をつなげ、文章の中で何度も出会いながら覚えることもできます。

私自身も、そうした方法で少しずつ英単語を身につけてきました。

この記事では、

中1の英単語を「ただ何回も書く」以外の方法で身につける方法

を紹介します。

目次

中1の英単語の覚え方|「書けば覚えられる」とは限らない

英単語テストの前になると、

apple apple apple apple apple……

のように、同じ単語を何回もノートに書いている子がいます。

これで覚えられるなら、もちろん問題ありません。

書くこと自体が悪いわけではありません。

学校のテストではスペルを書く必要がありますから、英単語を自分で書けるようにする練習も必要です。

ただし、

「10回書いた=10回覚える練習をした」

とは限りません。

手だけ動かして、頭の中では別のことを考えていることもあります。

実際、第二言語の語彙学習では、新しい単語を書き写すこと自体が、必ずしも最も効果的な覚え方ではないことを示した研究があります。

Barcroftの研究では、英語を母語とする初級スペイン語学習者が新しいスペイン語単語を学んだ際、単語を書き写した条件より、書かなかった条件のほうが語彙学習の成績が高くなりました。もちろん、中1の日本人学習者を対象にした研究ではないので、その結果をそのまま中学生全員に当てはめることはできません。ただ、「書けば書くほど覚えられる」と単純には言えないことを考える材料にはなります。(Wiley Online Library)

私のように、

自分にとってまだ何のつながりもない英単語の羅列を覚えることが苦手

という人もいます。

そんな子には、別の入口を作ってあげてほしいと思います。

① まず「音と意味」をつなげる

私なら、新しい英単語を覚えるとき、いきなりスペルから始めません。

まず、その英語を聞いたら意味が分かるところを目指します。

たとえば、

usually

という単語なら、

文字を見て u-s-u-a-l-l-y と覚える前に、英語の音を聞いて「いつも・たいていという意味だ」と分かるようにします。

中1なら、学校の教科書音声をかなり活用できます。

教科書に新しい単語が出てきたら、音声を聞く → 意味を確認するを先にやってみてください。

これはスペルを軽視するという意味ではありません。

先に単語の「中身」を作ってから、文字をつけるイメージです。

② 音と文字をつなげる

音と意味が分かったら、次に文字を見ます。

ここでは、音声を聞きながら英単語を見るのがおすすめです。

たとえば音声で usually と聞きながら、

usually

という文字を見る。

何度か繰り返すと、音・意味・文字 が少しずつ一つの単語としてつながっていきます。

そのあと、文字だけを見て、「これ、何て読む?」「どういう意味?」と確認します。

つまり、

聞くと分かる
↓
音を聞きながら文字を見る
↓
文字を見ても音と意味が分かる

という順番です。

英単語を「アルファベットの並び」としてだけ覚えるより、私はこのほうが使える語彙につながりやすいと思っています。

③ 文脈の中で何度も出会う

私自身、単語帳で単語を一つずつ覚えることは苦手でした。

では、どうやって語彙が増えていったのか。

大きかったのは、英文の中で同じ単語に何度も出会ったことだと思います。

たとえば still という単語でも、

I’m still hungry.

Are you still studying?

He still lives in Nagoya.

と、いろいろな英文の中で出会います。

最初は、「still……何だったっけ?」と思っていたのが、何度も出会っているうちに、「まだ、という感じね」と自然に分かるようになってきます。

語彙研究でも、繰り返し単語に出会うことの重要性は示されています。

Webbの研究では、日本人英語学習者が未知語に文脈の中で1回、3回、7回、10回と繰り返し出会ったところ、接触回数が増えるにつれて、綴り・意味・文法的な使い方など、語彙知識の複数の側面で学習が進みました。一方、10回出会っても完全に習得できるとは限らないことも示されています。(DOI)

つまり、

「昨日覚えたから、もう知っているはず」

ではありません。

忘れて、また出会って、「あ、これ前にも見た」を繰り返せばいい。

だから私は、中1の語彙学習でも、単語練習だけでなく、教科書を聞く・読む、やさしい英文を読むことを一緒にやってほしいと思っています。

一人で「聞く・読む」を続けるのが難しいときは

はむ先生の英語学習サポートでは、Oxford Reading Club(ORC)などのやさしい英語を使いながら、聞く → 文字を見る → 内容を理解する → 自分で読む練習を続けています。

単語だけを切り離して覚えるのではなく、英文の中で何度も語彙に出会いながら、音と文字をつなげていく方法です。

「単語を何度書いても覚えられない」「英文を読む習慣がなかなかつかない」というお子さんには、こうした方法から始めるのも一つです。

▷ はむ先生の英語学習サポートについて詳しく見る

中1の英単語は「単語帳か文脈か」の二択ではない

ここは大切なので、少し補足します。

「文脈の中で覚えよう」というと、単語帳は使わなくていいという話に聞こえるかもしれません。

そうではありません。

第二言語の語彙研究では、語彙を意識的に覚える学習と、読む・聞く中で単語に繰り返し触れる学習の両方を組み合わせることが重要だと考えられています。Schmittの研究レビューでも、語彙学習には明示的・意図的な学習と、豊富なインプットを通した学習の両方が必要だと整理されています。(Sage Journals)

つまり、

  • 単語だけを覚える時間もある
  • 英文を聞いたり読んだりする時間もある

その両方が必要だということです。

単語カードを使って覚えられる子は、使って構いません。

ただ、

単語カードだけでは覚えられない子に、「もっと何回も書きなさい」と言い続けなくてもいい

ということです。

④ スペルは「書き写す」より「思い出して書く」

では、スペルはどうすればいいのでしょうか。

私は最後に、見ないで思い出して書く練習を入れるのがおすすめです。

たとえば、

because

を見ながら10回、

because
because
because……

と書くのではなく、

一度見たら隠します。

そして、「becauseってどう書くんだっけ?」と思い出して書いてみる。

間違えたら確認する。

もう一度隠す。

また思い出して書く。

このほうが、頭の中から情報を取り出す練習になります。

こうした「思い出す練習」は retrieval practice(検索練習)と呼ばれます。

2020年に発表された第二言語語彙学習の研究では、英単語を繰り返し書く条件と、意味を手がかりに英単語を思い出す条件を比較したところ、検索練習をした学習者のほうが、直後だけでなく1週間後の単語の形の想起でもよい結果を示しました。(サイエンスダイレクト)

ですから、

書くことをやめるのではありません。

「書き写して覚える」から、「覚えたかどうか、自分で思い出して書いてみる」へ変えてみます。

同じ「書く」でも、やっていることはかなり違います。

小学校で習った単語にも戻っていい

中1で英単語がなかなか覚えられないとき、新しく習っている単語だけが原因とは限りません。

現在の中学校英語は、小学校で英語に触れていることを前提に進みます。

でも、小学校で習った=その単語を使えるではありません。

たとえば、

  • 文字を見れば意味は分かるけれど読めない
  • 音なら分かるけれど文字になると分からない
  • 何となく聞いたことはあるけれどスペルは書けない

ということもあります。

そんなときは、無理に中1の新しい単語だけを増やさず、小学校で出てきた基本的な語彙まで戻って確認して構いません。

大切なのは学年ではなく、今、その子の中で音・意味・文字がどこまでつながっているかです。

中1の英単語を覚えるなら、こんな順番でやってみよう

ここまでを、実際の学習手順にするとシンプルです。

① 音声を聞いて意味を確認する

まず聞いて、その単語が何を表しているのか分かるようにします。

② 音声を聞きながら英単語を見る

音と文字を結びつけます。

③ 英単語を見て、音と意味を思い出す

文字だけでも読めるか、意味が分かるかを確認します。

④ 教科書や英文の中で何度も出会う

一度で完璧に覚えようとしません。

⑤ 最後にスペルを思い出して書く

見ながら書き写すのではなく、一度隠して書いてみます。

この方法なら、音 → 意味 → 文字 → 文脈 → スペル が少しずつつながっていきます。

中1の英単語の覚え方まとめ|書いて覚えられなくても大丈夫

私は、英単語を何度も書いて覚えることが、本当に苦手でした。

単語帳の英単語を順番に暗記することも得意ではありませんでした。

だから、中学生のころに、「英単語はこうやって覚えるもの」と言われても、なかなかうまくいきませんでした。

今なら分かります。

覚え方は、一つではありません。

もちろん、書くだけですぐ覚えられるなら、それでよいでしょう。

単語帳が合うなら、使えばいい。

でも、それで覚えられないなら、

  • 音を聞く
  • 意味を知る
  • 文字とつなげる
  • 英文の中で何度も出会う
  • そして最後に、自分で思い出して書いてみる

そんな覚え方もあります。

研究を見ても、単純な書き写しだけが語彙学習の正解というわけではありません。そして、意識的に覚えることと、実際の英文の中で繰り返し出会うことの両方が大切だと考えられています。(Wiley Online Library)

中1で英単語が覚えられなくても、「記憶力がない」と決めつける必要はありません。

今の覚え方が、その子にうまく機能していないだけかもしれません。

いろいろな方法を試しながら、自分が覚えやすい方法を見つけていくことも、中学生からの英語学習では大切だと思っています。

参考にしていただければ幸いです!

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